ホテルに宿泊する際、必ず必要になるのがチェックインとチェックアウトです。もしかしたら今までは添乗員さんや同行者が対応してくれていたので、自分でしたことがない人も少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、ホテルのチェックイン／チェックアウトの基本はもちろん、海外ホテルでの対応を含めて、知っておきたい、チェックイン／チェックアウトについてご紹介します。 

まずは、チェックイン／チェックアウトとは何かを理解しておきましょう。

・チェックインとは？

チェックインとは、宿泊施設に到着した際に最初に行う「宿泊手続き」のことです。ホテルを予約する際、合わせて到着予定時刻（チェックイン予定時刻）も確認される場合が多いです。

ツアーや団体旅行の場合は添乗員さんが手続きをしてくれますが、個人旅行の場合はすべて自分で対応しなければなりません。

・チェックアウトとは？

チェックアウトとは、宿泊を終えて退出するための手続きです。原則的に、チェックアウト後は部屋に入ることができません。

個人旅行ではチェックインと同様、チェックアウトも自分で行う必要があります。

次に、チェックインの流れについて説明します。

多くのホテルでは、チェックイン時間は15:00以降に設定されています。

宿泊ホテルに到着したら、まずはフロントで予約者氏名（複数での宿泊の場合は代表者）を伝えます。予約確認書や確認メールがある場合は、チェックインの際にすぐに見せられるように用意しておくと良いでしょう。予約者の名前を伝えると宿泊カードへの記入を求められますので、名前や住所、電話番号などを記入します。車で来た場合は、駐車場を利用したいことも伝えてください。

宿泊料金が前払いの場合は料金を支払います。ビジネスホテルではチェックイン時の前払い、その他リゾートホテルなどではチェックアウト時の後払いが一般的です（予約時にクレジットカードで宿泊料金の決済が完了している場合は除く）。

チェックインの手続きに合わせ、食事の時間や場所、館内施設の案内や注意事項の説明がありますので、気になる事や不明点があれば確認しておきましょう。最後にルームキーを受け取れば、チェックインは完了です。

なお最近では、予約時にQRコードが発行され、専用機にQRコードをかざすだけで簡単にチェックインができる、「スマートチェックイン」を採用しているホテルもあります。

・アーリーチェックインとは？

ホテルによっては、宿泊施設が定めたチェックインの時間よりも早い時間にチェックインができる場合があります。これを「アーリーチェックイン」と言います。

早い時間に部屋に入ることができるので便利ですが、追加料金がかかる場合もあります。

・チェックイン時間の前に到着したり、予定時間に遅れたら？

チェックイン時間の前に到着した場合、基本的にチェックインをすることはできません。ただし、部屋の空きや清掃状況により、その場でアーリーチェックインの手続きができる可能性もあるので、チェックインの際に相談してみるのも良いでしょう。

一方で予定の時間に遅れても、チェックインをすることはできます。しかし、予定時間を大幅に遅れる場合は、当日キャンセルと勘違いされないように、事前連絡をしておくことをおすすめします。予定時間より後にチェックインすることを、「レイトチェックイン」と呼ぶこともあります。

深夜／早朝のチェックインについては、各ホテルにより対応が違います。到着時刻が深夜／早朝になるとわかっている場合は、予約時に伝えておきましょう。

・チェックイン前に、荷物を預けることはできる？

アーリーチェックインをしなくても、チェックイン前に荷物を預かってもらうことが可能なホテルもあります。

予約時に確認する、もしくは当日フロントで宿泊者であることを伝え、チェックイン時間まで荷物を預かってほしいと伝えましょう。フロントでそのまま荷物を預かってくれるほか、荷物預り専用デスクを案内される場合もあります。

同様に、チェックアウト後でも荷物を預かってもらえることもありますので、必要な場合は確認してみましょう。

・チェックイン前でもホテル施設を使用できる？

ジム、大浴場、プライベートビーチなどを併設しているホテルの場合、フロントで宿泊者であることを伝えれば、チェックイン前に到着してもホテル内施設を利用できる場合があります。

各施設の使用にはルームキーなど宿泊者であることを証明できるものが必要な場合もあり、施設使用の可否もホテルにより対応が違います。必ずチェックイン前に、フロントでチェックイン前でも使用することが可能か確認するようにしましょう。

チェックアウト時間は、10:00～11:00に設定されていることが一般的です。チェックインと同様、チェックアウトもホテルのフロントで行います。

チェックイン時に宿泊料金を払っていない場合は、チェックアウト時に支払いをします。また、部屋に備え付けられている有料ドリンクを飲んだりルームサービスを頼んだ場合、レストランやスパなどの料金を部屋付け（個別で支払うのではなく宿泊代に合算）にした場合の清算も行います。

清算後は必要に応じて明細書や領収証などをもらい、ルームキーを返却すれば終了です。

チェックアウトもチェックイン同様、「スマートチェックアウト」ができるホテルもあります。カードキーをボックスに入れるだけなど、各ホテルによりシステムは異なります。

・チェックアウトに遅れたら？

チェックアウトの時間に遅れた場合、原則として延長料金がかかります。あらかじめチェックアウトが遅くなってしまうことが予想される場合は、後述する「レイトチェックアウト」に対応しているホテルを利用すると良いでしょう。

・レイトチェックアウト／アーリーチェックアウトとは？

宿泊施設が定めたチェックアウトの時間よりも、遅い時間にチェックアウトすることを「レイトチェックアウト」と言います。

ゆっくり帰り支度ができるので便利ですが、追加料金が発生することが多く、予約とあわせレイトチェックアウトまで依頼することが一般的です。宿泊中にレイトチェックアウトに変更したい場合は、前日までにフロントで相談しましょう。当日変更だと、部屋の関係上、対応が難しいと断られてしまう可能性もあります。

飛行機の都合などで深夜／早朝にチェックアウトすること、予定した宿泊日程よりも早くチェックアウトすることを「アーリーチェックアウト」と言います。

アーリーチェックアウトは突発的な旅行の切り上げを除き、基本的に事前にわかっている場合が多いので、必要な場合はチェックアウト前日までにフロントで相談しておきましょう。

海外ホテルでのチェックイン／チェックアウトも、基本的には国内のホテルと同じですが、身分証明書（パスポート）の提示やデポジット（保証金）などが必要になります。

海外旅行で言葉が通じるか自信がない場合でも、スムーズにチェックイン／チェックアウトを行うためのポイントをご紹介します。

・予約確認書、パスポート、クレジットカードは必須

海外ホテルのチェックインでは、最初に予約確認書を提示するとスムーズです。宿泊予定、宿泊人数など、ホテル側が必要な情報は基本的に予約確認書に記載がありますので、必要最低限の会話でチェックインを完了できる可能性があります。

予約確認書はEメールで発行されることが多いですが、Wi-Fiがつながらない、スマートフォンの充電切れなどに備えて、事前に印刷しておくと安心です。また、身分証明書としてパスポートの提示を求められます。

日本のホテルとの大きな違いは、宿泊するためにデポジットを求められることです。デポジットは現金で払うことも可能ですが、現在はクレジットカードを提示することが一般的です。デポジット金額はチェックイン時に一度チャージされますが、問題がなければチェックアウト時にキャンセルされます。

・チェックイン／チェックアウトで使う簡単な英語

「フロント」

Reception／front desk

「予約確認書」

booking confirmation letter／Voucher

「チェックイン（チェックアウト）をお願いします」

I’d like to check in（check out）, please.

「田中太郎の名前で予約しています」

I have a reservation under the name of Taro Tanaka.

「クレジットカードで支払います」

I’d like to pay by credit card.

「チェックインまで（出発まで）荷物を預かってもらえますか」

Could you keep my luggage until check in time（I leave）?

ホテルでのチェックイン／チェックアウトは、慣れるまでは少し戸惑う場面もあるかもしれません。しかし難しいことはありませんので、分からないことがあればフロントでホテルスタッフに直接聞いてみましょう。

ジムやスパをはじめ、各ホテルにはさまざまなサービスや施設があるので、事前に調べておくのもおすすめです。アーリーチェックインやレイトチェックアウト、チェックイン前の時間を上手に活用して、ホテルステイも満喫しましょう。