開業届とは?提出期限や必要書類と書き方、e-Taxでの提出方法を解説
開業届とは?提出期限や必要書類と書き方、e-Taxでの提出方法を解説
更新:2026/09/09
公開:2025/09/22
更新:2026/09/09
公開:2025/09/22
「開業届」とは、個人が新たに事業を始めることなどを税務署に届け出るための書類です。この記事では、開業届の提出期限、提出先、本人確認書類、開業日の記載方法に加え、青色申告を希望する場合に必要な「所得税の青色申告承認申請書」についてなどの基本情報や、注意点、提出の手順などについて解説します。
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開業届とは?提出する必要がある人は?
開業届とは?提出する必要がある人は?
一般的には「開業届」と呼ばれていますが、正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」です。開業届の対象は、新たに事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき事業を開始した人とされています。一般的には、個人事業主やフリーランスとして事業を始める場合が該当します。
・個人事業主やフリーランスは開業届を提出するべき?提出は必須?
所得税法 第229条では、事業を開始した日の属する年分の所得税確定申告期限(期限が土日祝日の場合は、その翌平日)までに、納税地を所轄する税務署長に開業届を提出することが義務付けられています。提出しない場合の罰則はありませんが、個人事業主として事業を営むことを証明する書類となるので、開業届は提出するべきだといえるでしょう。
なお、開業届とあわせて期限内に「所得税の青色申告承認申請書」も提出すれば、確定申告で「青色申告」を選択できます。青色申告の詳細は開業届を出すメリット・注意点で解説します。
また、宿泊業、酒類販売業、食品を扱う事業などでは、開業届とは別に、事業内容に応じた許可・免許・届出が必要です。事業を始める前に、必要な手続きを所管官庁や自治体で確認しましょう。
・開業届の提出と法人設立の違いは?
「開業届」の提出は、所得税法に則った税務上の手続きです。個人事業主やフリーランスとして自身で事業を始める際に税務署に提出します。
「法人設立」は、会社法に則って法務局に申請する手続きです。自身とは別に法律上の人格(法人格)を新たに立ち上げます。
開業届の提出期限や提出先、提出時に必要な書類や書類の入手方法
開業届の提出期限や提出先、提出時に必要な書類や書類の入手方法
開業届の提出期限や提出先、提出時に必要な書類や書類の入手方法などを紹介します。
・開業届の提出期限
開業届の提出期限は、事業の開始等の事実があった日の属する年分の所得税確定申告期限です。つまり、事業を開始日した年の翌年3月15日(期限が土日祝日の場合は、その翌平日)までです。例えば、2026年1月1日以降に開業した場合は、2027年3月15日までとなります。
なお、開業届は、事業を開始した事実を届け出るための手続です。そのため、開業届の提出は、開業日よりも後となります。
・開業届の提出先
開業届の提出先は納税地を所轄する税務署長です。所轄税務署は国税庁「国税局・税務署を調べる」で検索可能です。
・開業届提出時の必要書類
1)記入済みの「個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)」
2)マイナンバーカード、またはマイナンバーを確認できる書類と本人確認書類
e-Taxソフトを利用し、e-Taxにより提出する場合は、本人確認書類の提示又は写しの添付は不要です。詳細は国税庁「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」で必ず確認しましょう。
・「個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)」の入手方法
1)最寄りの税務署の窓口に行く
2)国税庁「
個人事業の開業・廃業等届出書」からダウンロードする
・必要に応じて開業届の提出に合わせて用意しておきたい書類
・青色申告を選択する場合:所得税の青色申告承認申請書
・家族や親族を専従者にして給与を支払う場合:青色事業専従者給与に関する届出書
・インボイスの登録をする場合:適格請求書発行事業者の登録申請書
参考:国税庁「A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続」
参考:国税庁「A1-8 所得税の青色申告承認申請手続」
参考:国税庁「A1-11 青色事業専従者給与に関する届出手続」
参考:国税庁「D1-64 適格請求書発行事業者の登録申請手続(国内事業者用)」
開業届の書き方
開業届の書き方
見本の番号順に、開業届の書き方、記載内容を解説します。
1)提出する納税地の税務署名、提出日
提出日は実際に提出する日付を記載します。開業日ではありません。
2)納税地、納税地以外の住所や事業所、氏名など
「納税地」は原則として自宅住所(住民票上の住所)を記載しますが、事務所や店舗などがある場合は事務所や店舗の住所を記載し、納税地とすることも可能です。納税地を事務所や店舗などにした場合は、「事業所等」に自宅住所を記載します。
3)職業
飲食業、小売業、建設業など業種を記載するのが一般的です。フリーランスの場合は、具体的な職種を記載します。なお、記載方法に決まりはありません。
4)屋号
屋号を持つ場合は記載します。屋号を持たない場合は空欄のままで問題ありません。
5)届出の区分
「開業」にチェックを入れます。
6)所得の種類
該当する所得の種類を選択します。
7)開業・廃業等日
事業を始めた日を記載します。
8)開業・廃業に伴う届出書の提出の有無
開業に合わせて「所得税の青色申告承認申請書」などを提出する場合は、「有」にチェックを入れます。
9)事業の概要
具体的な事業内容を記載します。事業の内容についてできるだけ詳しく説明しましょう。例えば、「カフェ経営、コーヒーや軽食の調理・提供とテイクアウト」、「ウェブサイトのデザイン制作、LP作成、バナーなどのデザイン制作、イラスト販売」などより具体的な事業内容を記載します。
10)給与等の支払の状況
専従者(従業員として給与を支払う同一生計の家族)や使用人(従業員)がいる場合は記載します。「給与の定め方」は、日給や月給など、支払い方法です。納付すべき源泉所得税額がある場合は「税額の有無」で「有」にチェックを入れます。
11)源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出の有無、給与支払いを開始する年月日
専従者や従業員に給与を支払う場合に記載します。
開業届の提出方法
開業届の提出方法
開業届の提出方法は、原則として「e-Tax」「窓口で提出」「郵送」の3つです。一部の会計ソフトでは、提出用書類の入手から作成まで行える場合もあります。
1)e-Tax
e-Tax(国税電子申告・納税システム)とは、所得税や法人税、消費税などの国税に関する申告、納税、開業届などの申請・届出をインターネット上で行える日本のシステムのことです。申告書などの様式に準じた入力画面に必要事項を入力することで、さまざまな申告ができるソフトウェア「e-Taxソフト」をインストールすると、開業届の作成から提出まで対応できます。e-Taxをはじめて利用する場合は、利用者識別番号を取得する必要があります。
参考:国税庁 国税電子申告・納税システム e-Tax「e-Taxソフトについて」
参考:国税庁 国税電子申告・納税システム e-Tax「e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナーについて」
2)窓口で提出
納税地を所轄する税務署に提出します。所轄税務署は国税庁「国税局・税務署を調べる」で検索可能です。
持参するのは、記入済みの開業届と本人確認書類、マイナンバーが確認できる書類です。提出書類の修正が必要な場合に備え、訂正印として利用できる印鑑もあると安心でしょう。
3)郵送
開業届は信書(特定の相手に対し差出人の意思などを通知する文書)に該当するため、郵便または信書便で納税地を所轄する税務署に送付します。送付記録が残る方法を選ぶと安心です。
開業届の控えは大切?紛失してしまった場合の対処方法は?
開業届の控えは大切?紛失してしまった場合の対処方法は?
屋号付きの銀行口座を開設したい場合や公的支援制度を利用する場合、開業届の控えの提出を求められることがあるため、開業届の控えは保管しておきましょう。令和7年1月以降、書面で提出した申告書等の控えには、税務署による収受日付印の押なつは行われないため、原則として、提出した開業届の控えやコピーを受け取ることはできませんが、代替できるものがあるので、入手方法別に紹介します。
・e-Taxを利用してオンラインで提出した場合の開業届の控え
受信通知や送信したデータを控えとして代用できます。必ず保存しておきましょう。
・窓口または郵送で提出した場合の開業届の控え
希望者には、開業届を提出した日付が記載されたリーフレットが交付されます。リーフレットは提出書類そのものの控えではありませんが、その日に税務署に来署し、申告書などを提出したことの証明になります。郵送で提出した場合は、切手を貼った返信用封筒を同封すると、提出日や提出先税務署名が記載されたリーフレットが返送されますので、忘れずに同封しましょう。
「申告書等閲覧サービス」や「保有個人情報の開示請求」により、確認することも可能です。
参考:国税庁「令和7年1月からの申告書等の控えへの収受日付印の押なつについて」
・よくある質問:開業届の控えを紛失してしまった場合はどうすればいいですか?
開業届の控えを紛失した場合は、保有個人情報の開示請求などにより、提出済み書類の内容を確認できる場合があります。手続きには一定の時間や手数料がかかることがあるので、開業届の提出時に入手したリーフレットを、大切に保管するようにしましょう。
参考:国税庁「開示請求等の手続」
開業届を出すメリット・注意点
開業届を出すメリット・注意点
開業届を提出するメリットとしては、「屋号付きの銀行口座を開設しやすくなる」「開業届とあわせて青色申告承認申請書を提出すれば青色申告を選択できる」ほか、公的支援を受ける際に必要となる「開業の事実を証明できるようになる」などが挙げられます。
・よくある質問:確定申告時に「青色申告」を選択すると、どんなメリットがありますか?
開業届とあわせて期限内に「所得税の青色申告承認申請書」を提出し、所定の要件を満たすことで、青色申告特別控除を受けられます。最大65万円の控除を受けるには、複式簿記による記帳やe-Taxによる申告など、一定の要件を満たす必要があります。
確定申告には「白色申告」と「青色申告」があります。個人事業主やフリーランスは、確定申告で「白色申告」と「青色申告」どちらかの申告方法を選択します。
青色申告には、「純損失の繰越控除」などのメリットがあります。また、所定の要件を満たす場合には、「少額減価償却資産の特例」を利用できることがあります。例えば、「事業赤字を翌年以降3年間繰り越せる」「少額減価償却資産の特例を使って30万円未満の減価償却資産を一括経費にできる」などです。
なお、「青色申告」を選択するには、「所得税の青色申告承認申請書」も税務署に提出する必要があります。青色申告承認申請書は、原則として青色申告をしようとする年の3月15日までに提出します。ただし、その年の1月16日以後に新たに事業を開始した場合は、事業開始等の日から2ヶ月以内に提出する必要があります。
参考:国税庁「No.2070 青色申告制度」
参考:国税庁「A1-8 所得税の青色申告承認申請手続」
・事業の名称(屋号)で屋号付きの銀行口座開設を申請できる
銀行口座は一般的には、同一銀行の場合1人1口座までの場合が多いです。金融機関によっては、プライベート用の口座とは別に、「事業の名称(屋号)+氏名」で屋号付き口座の開設を申請できる場合があります。金融機関によっては、屋号付き口座の申込時に開業届の控えなど事業実態を確認できる書類の提出を求めることがあります。必要書類や要件は金融機関ごとに異なるため、事前に確認しましょう。
・公的な支援制度を受けやすくなる
ビジネスを継続するうえで、融資や補助金、助成金の申請など、公的な支援制度を利用する可能性もあります。その場合、ビジネスの実態を証明するために、開業届の控えの提出を求められる場合があります。
そのほか、個人事業主などの退職金制度として設けられている小規模企業共済などの制度でも、開業届の控えなど、事業の実態を確認できる書類の提出を求められる場合があります。
▼起業時の補助金や助成金についてはこちらの記事でも解説しています
女性起業家向け!補助金・助成金・融資で賢く資金調達を成功させる方法
・開業届を提出するにあたっての注意点
配偶者や親族の扶養に入っている場合、所得金額や収入などの要件によっては、扶養の対象外となる場合があります。
また、離職後に事業を開始する場合、雇用保険の給付に影響することがあります。雇用保険は、失業期間の生活を安定させつつ、転職活動を支えるための資金という位置付けだからです。事前に住居所を管轄するハローワークに確認しておきましょう。
・「所得税の青色申告承認申請書」の提出期限は開業届とは異なるため要確認
その年の1月16日以降に新たに事業を開始した場合、「所得税の青色申告承認申請書」の提出期限は事業の開始日から2ヶ月以内です(1月1日~15日に事業を開始した場合は、その年の3月15日まで)。開業届の提出期限とは異なるため、注意が必要です。多くの場合、開業届の提出期限より青色申告承認申請書の提出期限の方が早いでしょう。
ビジネスは、もっと輝く。
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開業準備中から時間やリソースの有効活用に役立つ、アメックスのビジネス・カード(法人カード)
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※カードの種類によって利用できるサービス、特典は異なります。
※詳細や条件は各サービスのページでご確認ください。
※審査があるものもございます。
なお、アメックスのビジネス・カードの利用可能限度額は、カードの種類によってではなく、カード利用実績、支払実績によって決まります。さらに、「キャッシュフロー管理 by Moneytree」に登録すると、最大2,000万円までの利用可能枠の設定/増枠の申請を行うことも可能なので、高額の支払いが必要になる仕入れにも活用できます。
※ご利用可能枠はカード利用実績等によって決まります。ご希望に添えない場合がありますので予めご了承ください。
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| カード名称 | 年会費(税込) | 追加カード★(付帯特典あり)(税込) |
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★アメリカン・エキスプレスのビジネス・カードには、付帯特典がある年会費が必要な追加カードと、付帯特典がない年会費無料の追加カードの2種類があります。
年会費無料の追加カード(付帯特典なし)に関しては、
・判定期間内にカードのご利用がなかった場合、管理手数料として1枚につき3,300円(税込)を請求いたします。
・ビジネス・プラチナ・カード会員様は管理手数料を頂戴いたしません。
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詳しくは各ビジネス・カードの申し込みページでご確認ください。
参考:アメリカン・エキスプレス「中小規模企業の経営者・個人事業主向け ビジネス・カード」
アメックスのビジネス・カードの申し込みはオンラインが便利
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参考:アメリカン・エキスプレス「カードお申し込みからお届けまでの流れ(個人事業主)」
参考:アメリカン・エキスプレス「本⼈確認⼿続きについて」
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