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ビジネスパーソン向けコラム

 

~ベストセラー『人は見た目が9割』の著者に学ぶ~

今、求められるコミュニケーションとは?

(前編)

 

     竹内 一郎(たけうち・いちろう)

1956年、福岡県生まれ。横浜国大卒。劇作家・演出家、比較社会文化博士。演劇集団ワンダーランド代表、さいふうめい名義で漫画『哲也 雀聖と呼ばれた男』の原案を担当し、宝塚大学東京メディア芸術学部教授もつとめる。著書にベストセラー『人は見た目が9割』、『あなたはなぜ誤解されるのか』など。

 

 

1956年、福岡県生まれ。横浜国大卒。劇作家・演出家、比較社会文化博士。演劇集団ワンダーランド代表、さいふうめい名義で漫画『哲也 雀聖と呼ばれた男』の原案を担当し、宝塚大学東京メディア芸術学部教授もつとめる。著書にベストセラー『人は見た目が9割』、『あなたはなぜ誤解されるのか』など。

 

 

マスクをしての会話やオンライン会議など、ビジネスシーンのコミュニケーションにも新たな悩みや課題が生まれています。

今、求められるコミュニケーションスキルとは何か?

115万部を超えるベストセラー『人は見た目が9割』の著者である竹内氏に、お話をうかがいました。

言葉が伝えられるのは1割にも満たない

―2005年刊行のベストセラー『人は見た目が9割』は、非言語コミュニケーションの入門書として、今も多くの方に読まれています。この1年でコミュニケーションの難しさを感じている方が増えたように思いますが、いかがでしょうか?

 

私は、この変化が非言語コミュニケーションの重要性を知る良い機会になると感じています。多くの方は未だに「コミュニケーション=言葉」だと思っていて、中でもディベートといった論理性や客観性、エビデンスばかりが重要視されてきました。しかし、言語だけで伝えられることは、実は全体の1割にも満たないのです。心理学では、相手の見た目(印象・表情・癖)、声(抑揚・トーン・テンポ)、動き(態度・アクション)といった、言語以外からの情報を多く受けていることが明らかにされています。

 

なぜ私が非言語コミュニケーションの重要性に気づいたか、それは劇作家として自分の書いた言葉がうまく伝わらなかった経験からです。劇作では、『愛』を伝えるために「愛している」というセリフを書いても、役者がぞんざいな態度でその言葉を言ったら、『愛』が伝わらないばかりか逆の意味になって伝わってしまうのです。

 

 

目は口ほどに物を言う

―伝え方って、言葉以上に大切なんですね。

 

「大切なことは言葉にしないとわからない。」とよく言われますが、そればかりではありません。むしろ言葉を過信しない方がいい。先ほど話した『愛』のように、ニュアンスや前後の文脈によって、全く違う意味で伝わることがあると理解しておく。それを意識するだけで、誤解も生まれにくくなると思います。

 

「目は口ほどに物を言う」という諺がありますよね。今は人と会話するときはマスクを着用していますから、感情を表現できる目と眉は意識して動かす方がいいでしょう。目と眉を動かすときに使う“眼輪筋”という筋肉は簡単なエクササイズで鍛えられます。眉毛を思いきり上げて、目をぎゅっと瞑る―これを繰り返してみてください。だんだんと表情が豊かになってきますよ。

 

 

人の振り見て我が振り直せ

―オンライン会議などのコミュニケーションについてはどうでしょう? 

 

オンライン会議の最大のメリットは会議中の自分の表情が見えることです。自分がどんな表情で、どんな話し方をしているのかなんて、録画でもしない限りは今まで見ることが出来ませんでしたよね。だから、ほとんどの方は画面の中の自分の印象が暗いことに驚かれたのではないでしょうか?

 

非言語コミュニケーションの観点からその解消方法をいくつか…まずはライティングですね。自分にあたる光を増やすだけで、ずいぶん表情が明るくなります。そして見えないからと言って服装に手を抜かない。その緩んだ気持ちは自然と声や表情に出てしまいます。

 

会議中のリアクションはやや大きめにしても、意外とちょうどよかったりします。大きくうなずくだけでも相手は安心感を得られるので、会議の進行もスムーズになると思います。

 

これらはすべて画面に映る他の人を観察してみても分かること、まさに人の振り見て我が振り直せ!です。