「テレワークになって、なんか身体の調子が悪い」
「うちは狭いからテレワークに不向き」
「テレワークではONとOFFのメリハリがうまくいかない」
こうした悩みを、少しインテリアを工夫すれば解決できるかもしれません。
新著『光とインテリアで整う 最高のテレワーク空間』では、インテリアデコレーターで医療系の大学院で公衆衛生を学ぶ著者が、最高のテレワーク空間をつくるためのルールを紹介しています。
本稿では、同書から一部抜粋・編集しお届けします。
ルール1:2倍ヒダカーテンで、温熱環境を整える
窓と室内の間で空気層をつくり、温熱環境を整えるのもカーテンの役割。さらに遮熱や遮光カーテンを使うと、光熱費削減効果もアップします。生地を多く使うほうが空気層に厚みが増し効果も高まるので、縫製仕様は2倍ヒダがおすすめです。
2倍ヒダとは、窓の横幅に対し生地幅を2倍使用するカーテンのこと。一般的に販売されている既製カーテンは1.5倍ヒダのものが多く、自宅の窓に合わせて製作するオーダーカーテンは、2倍ヒダが標準仕様になっています。
温熱環境のためには、1.5倍より2倍ヒダがベターです。
ルール2:ToDoリストは、左の壁に貼るほうが忘れない
うっかり忘れを防ぐために、大事なことをメモして貼って〝見える化〟している方。部屋の中でおすすめの場所は、入って左側、または座ったときの左の壁です。これはインテリアで、アートやディスプレイを目立たせたい場合に使うテクニック。
フォーカルポイントといって、右脳と左脳の特性から、強調したいものは左側に配置するほうが印象に残りやすくなるという、空間デザインのルールです。目立たせたいものと隠したいもの。両方に応用できるルールです。
ルール3:ダイニングチェアはあえてタイプ違いを選ぶ
これからはオンにもオフにも重宝するダイニングチェアが必要になりそうです。おすすめは、あえて椅子はタイプ違いを選ぶ方法。アームや背もたれの有無、あぐらでも座れるタイプ、バランスボールなどいろいろあれば、時間ごとに座る道具を変えるだけで体勢が変わります。
長時間同じ姿勢が続かないようにすることも、テレワークの健康ポイント。不揃いはリラックス空間をつくるための要素でもありますが、健康にも不揃いは役立つのです。
ルール4:チカチカする柄は避けること
コントラストが生じやすい、ストライプや市松など規則性のあるパターン(柄)は、刺激になる可能性があります。ここでも影響の大きさを左右するのは色の組み合わせ。同じ柄でも、対比の強い白と黒、近似色のベージュとブラウンでは刺激の度合いが異なります。
人によって感じ方も変わるので、チカチカするなら避けること。生活環境の柄選びは、インパクトやデザイン性に偏らない視点が必要です。
ルール5:光は自分以外に向ける
オフィスとは違って、住居は照明との距離が近くなりがちです。
ここでは光の向きを要チェック。デスクライトやスポットライトが自分に向き、ときどきでも目に直接光が入ってくることがあるなら、今すぐ向きを変えましょう。
光は自分に向けるのではなく、壁や天井方向を照らすよう調整します。これは手軽に間接照明をつくる方法ですが、何より光刺激を和らげることができます。
「光とインテリアで整う 最高のテレワーク空間」(実業之日本社)
この記事は、東洋経済新報社『東洋経済オンライン/執筆:尾田恵』(初出日:2021年10月26日)より、アマナのパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせは、licensed_content@amana.jpにお願いいたします。