口座残高が不足していた!クレカの支払いは1回でも遅れたら信用情報に影響するの?

口座残高が不足していた!クレカの支払いは1回でも遅れたら信用情報に影響するの?

Travel

2025/03/24

Travel

2025/03/24

クレジットカードなどを利用し、支払い日(引き落とし日)に銀行などの引き落とし口座の残高が不足していると、利用額の支払い(引き落とし)ができません。支払いができなかった場合、クレジットカードの与信審査などで使用される「信用情報」にどのような影響があるのでしょうか?

 

今回は、クレジットカードの支払いができなかった場合に、信用情報に及ぼす影響や支払いができなかった場合の対処法、支払いの遅延を防ぐコツなどを解説します。

クレジットカードの支払い(引き落とし)の遅延事実は信用情報に登録される

 

クレジットカードの支払い(引き落とし)の遅延事実は信用情報に登録される

 

クレジットカードの支払いに遅延が発生した(支払うべき日に支払うべき金額の引き落としができなかった)場合は、支払いが遅れた事実が信用情報に反映されます。

 

「信用情報」とは、クレジットカードやローンなどに関する、客観的な契約内容や取引事実などを記録した情報です。クレジットカードやローンなどの契約や与信審査などに利用されており、「消費者の信用度」が凝縮された情報とも言えるでしょう。

 

日本には3つの信用情報機関がありますが、クレジットカード会社やローン会社などが多く加盟している信用情報機関は、株式会社シー・アイ・シー(CIC)です。そのため、仮にクレジットカードの支払いが遅延した場合は、CICの信用情報に支払いが遅れた事実が登録される、ということになります。

 

「支払いが遅延した」と判断され、CICの信用情報に登録されるタイミングは、クレジットカードやローンによって異なります。

 

加えて、CICの信用情報に支払いの遅延が登録されるのは、クレジットカードやローンだけではありません。分割で支払うショッピングなども対象になります。たとえば、携帯電話の利用料と合わせて本体代金を分割で支払っている場合です。

 

 

・支払いの遅延は信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)にも影響する?

2024年11月にCICでサービスが開始した「クレジット・ガイダンス」は、消費者の支払いにおける信用状態を表す「指数」と「算出理由」で構成されています。クレジット・ガイダンスの指数は日本版の信用スコアとも呼ばれていますが、支払いの遅延は信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)にも影響します。

 

なぜなら、クレジット・ガイダンスは、CICに登録されている信用情報のうち「客観的な取引事実(支払い状況、残高等)」のみに基づいて算出されているからです。現に、算出理由の中には「請求回数に対する未入金回数がないため、指数にプラスの影響を与えています。」という理由もあります。裏を返せば、未入金回数があれば指数にマイナスの影響を与える、と捉えることができます。

 

支払いの遅延は自身の信用情報に登録され、信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)にも影響することを、しっかり理解しておきましょう。

 

▼信用情報については、こちらの記事で解説しています

信用情報とは?信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)との違いや開示申請方法も解説

クレジットカードの支払い(引き落とし)が遅れると「ブラックリスト」に記載される?

 

クレジットカードの支払い(引き落とし)が遅れると「ブラックリスト」に記載される?

 

クレジットカードやローンなどの支払いを契約通りに行えず、信用情報に支払いの遅延などの事実が登録されることを、「信用情報に傷が付く」と言われることがあります。加えて、クレジットカードなどの利用ができなくなることを「ブラックリストに載る」と表現する場合も。しかし実際には、「ブラックリスト」というリストは存在しません。

 

クレジットカードやローンなどの契約や利用ができなくなることを示す「ブラックリストに載る」は、いわゆる俗語のひとつです。

 

どのような状態が「ブラックリストに載る」と表現されているかと言うと、一般的に信用情報に「異動」という文字が記載されている状態です。

 

たとえば、長期にわたる支払いの遅れ(延滞)のほか、消費者に代わり保証会社が返済をした、裁判所が破産を宣告した場合など、信用情報の「返済状況」に「異動」と記載されます。「異動」の記載は、金融事故が発生した、という意味合いです。これが、いわゆる「ブラックリストに載る」と言われている状態です。信用情報に「異動」の記載があると、クレジットカードやローンなどの契約や利用ができなくなることもあります。

 

前述した通り、支払いの遅延は漏れなく信用情報に登録され、信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)にも影響します。信用情報に「異動」の記載がなければ問題ない、というわけではありません。

 

▼信用情報の見方についてはこちらの記事で解説しています

CICの信用情報開示報告書やクレジット・ガイダンスの見方・開示方法は?

クレジットカードの支払い(引き落とし)ができなかった場合の対処方法

 

クレジットカードの支払い(引き落とし)ができなかった場合の対処方法

 

では、クレジットカードの支払いができなかった場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。

 

支払いが遅延すると、後日クレジットカード会社から支払い(引き落とし)ができなかった旨の連絡が入ります。引き落としができなかった場合の支払い方法はクレジットカード会社によって異なるので、それぞれのクレジットカード会社の案内に従って速やかに対応しましょう。

 

アメリカン・エキスプレス(アメックス)の場合は、支払いの口座振替設定をしている金融機関により、対応が異なります。

 

金融機関によっては、引き落とし日の翌日などに、再度引き落としを行う「再振替日」が設けられている場合もあります。そのため、再振替日の前日までに入金を済ませておきましょう。再振替日が設けられていない、または、再振替日も過ぎてしまった場合は、アメックスが指定する口座への振り込みが必要です。

 

入金状況を確認する場合は、アメックスの「マイアカウント」の「ご利用履歴を確認」から確認できます。

 

参考:アメリカン・エキスプレス「よくあるご質問 引き落としできなかったのですが、どうすればいいですか?

 

 

・支払いが遅れると一般的に損害金を支払う必要がある

クレジットカードやローンなどでは、支払いが遅延すると、原則として「遅延損害金」が発生します。遅延損害金は、翌月の請求金額に加算されることが一般的。加えて、支払いの確認が取れるまではカードの利用が制限される場合もあります。

 

支払いの遅延が発生すると、信用情報や信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)にマイナスの影響を与え、さらに遅延損害金が生じることもあります。「支払い(引き落とし)が完了するまでがクレジットカードを利用するということ」と認識しましょう。

クレジット・ガイダンス、信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)とは

 

クレジット・ガイダンス、信用スコア(クレジット・ガイダンスの指数)とは

 

支払いの遅延が及ぼす影響や、支払いの遅延を防ぐ方法について紹介しましたが、改めて株式会社シー・アイ・シー(CIC)が提供する「クレジット・ガイダンス」について確認しておきましょう。

 

「クレジット・ガイダンス」とは、CICが保有する信用情報を分析し、クレジット(信用販売)に関する客観的な取引事実をもとに算出した「指数」と、その「算出理由」を開示・提供するサービスです。

 

クレジット・ガイダンスの指数は、年齢や性別、学歴、年収、職歴、家族構成などの属性情報は加味せず、CICに登録されている信用情報のうち、以下の客観的な5つの取引事実から算出されます。

 

  • 支払い状況
  • 残高(残債額)
  • 契約数
  • 契約期間
  • 申込件数

 

上記に基づき最低200~最高800の3桁の数値で、信用状態を表す指数が算出されます。指数の算出においては、算出理由の明示が可能な「統計的分析手法」を利用し、AIなどを使用することはありません。日本版の「信用スコア」とも呼ばれているのは、この「クレジット・ガイダンスの指数」です。

 

消費者は、所定の手続きを行えば、自身のクレジット・ガイダンスを確認することができます。加えて2025年4月1日以降は、CICに加盟している各企業も、支払い能力の調査に限定して、契約申込者のクレジット・ガイダンスを確認できるようになります。

 

▼信用情報やクレジット・ガイダンスの開示申請については、こちらの記事でも解説しています

日本版の信用スコア「クレジット・ガイダンス」とは?

クレジットカードの支払い(引き落とし)遅延を防ぐ方法

 

クレジットカードの支払い(引き落とし)遅延を防ぐ方法

 

前述した通り、さまざまなリスクがあるクレジットカードやローンなどの支払い(引き落とし)の遅延を回避するために、日頃から以下のような対策を行いましょう。

 

 

・毎月の支払い日、請求金額を把握する

毎月の利用金額が確定する締め日や、実際に引き落とされる支払い日(引き落とし日・口座振替日)は、クレジットカード会社ごとに決まっています。まずは利用しているクレジットカードの締め日、支払い日を確認しておきましょう。

 

一般的に支払い金額が確定すると、クレジットカード会社から利用明細書が発行されるので、請求金額を把握できます。利用明細書はクレジットカード会社のアプリや公式ウェブサイトなどオンラインで確認できるものから、紙に印刷されたものまで形式はさまざまです。

 

アメックスの場合は、アプリや公式ウェブサイトで確認することが可能です。

 

参考:アメリカン・エキスプレス「ご利用代金明細書/ご利用履歴

 

 

・支払い日(引き落とし日・口座振替日)の数日前にリマインダーを設定しておく

クレジットカードを無理なく利用している場合でも、「うっかり」して支払いが遅延してしまう可能性もあります。たとえば、口座の残高確認を怠ってしまうなどです。

 

残高確認を忘れないためには、カレンダーへの登録やタスク管理ツールのリマインダーを活用しましょう。支払い日(引き落とし日・口座振替日)までに支払い金額と口座の残高を確認すれば、残高不足を防げます。

 

多忙な時期は、支払い金額や残高の確認を先延ばしにしてしまうことがないとも言い切れません。そのため、給与など定期的に一定額が振り込まれる口座がある場合は、その口座を自動引き落とし口座に設定しておくのも一案です。

 

アメックスでは、自身でリマインダーを設定せずとも、支払い日の前に口座振替日と口座振替金額(請求金額)をアプリのプッシュ通知やメールで通知されるサービスを提供しています。クレジットカード会社が提供するサービスも、上手に活用しましょう。

 

参考:アメリカン・エキスプレス「よくあるご質問 口座振替のお知らせとは何ですか?

 

 

・分割払いやリボ払いなどに支払い方法を変更する

一時的に支払い金額が増加するなど、突発的な事情により口座残高が不足してしまう場合は、一括払いではなく、分割払いやリボ払い(リボルビング払い)に変更する方法もあります。クレジットカード会社では、利用時に一括払いを選択しても、指定期間内であれば、後から分割払いやリボ払いに変更できるサービスを提供している場合もあります。

 

アメックスの場合は、クレジットカードの利用時は一括払いのため、後日自身で分割払いやリボ払いに変更する「あと分割」や「あとリボ」が活用できます。変更手続きも、アプリや公式ウェブサイトのマイアカウントから簡単に行うことが可能です。

 

▼分割払いとリボ払いの違いについては、こちらの記事でも解説しています

【クレカ】分割払いとリボ払いの違いとは?それぞれの特徴をプロが解説

参考:アメリカン・エキスプレス「リボ払い/分割払い(ペイフレックス)

アメリカン・エキスプレス®・カード/アメリカン・エキスプレス®・ゴールド・カード/プラチナ・カード®

人生のパートナーに最適な1枚を

人生のパートナーに最適な1枚を

アメリカン・エキスプレスは日常のあらゆるシーンをサポートします。