石橋　兼ねてより、法人のお客様にも電気料金をクレジットカードで支払いたいというニーズがあるはずだと感じていたので、当社から問い合わせをして、2019年11月にアメリカン・エキスプレスの加盟店になりました。中でも最もニーズがあると想定していたのは、中小企業です。法人の場合、月の電気代が100〜200万円を超えるところもあります。その費用をアメリカン・エキスプレスのビジネス・カードで支払うことができれば、相当なポイントが付与されますから、貯まったポイントを福利厚生に活用する企業もいるようです。

そのような点を相当なメリットに感じてもらえ、当社との契約を即決される中小企業の方々が多くいらっしゃいました。加盟前に抱いていた「法人が利用するカードはアメリカン・エキスプレスが多い」という仮説も当たっており、多くの新規契約獲得にいたっています。

石橋　新規契約の商談がとてもスムーズになったのが一番のメリットです。電力は、品質で差が付けられません。そのため、価格競争に陥りやすいのです。そこに「カードで支払える」という、分かりやすい差別化ポイントができたことは、非常に良かったと思います。　

　そして、アメリカン・エキスプレスというネームバリューに支えられている面もありますね。私たちが加盟店になって間もなく、緊急事態宣言が発令され、非対面のオンライン商談がメインになりました。不慣れな商談体制に最初は戸惑いましたが、“アメリカン・エキスプレス”というブランドや信用力の高さもあって、あっさりと契約にこぎつけるケースも多くありました。

高垣　企業側にとってオンライン商談は、多くの提案を受けられ、比較しやすいという側面もあります。その分、私たちにとっては競争が激しくもなりますが、そこで「アメリカン・エキスプレスのカードが使える」という点で覚えてもらいやすいのは、効果的だったと思います。

アメリカン・エキスプレスからのご紹介も、たくさんいただきました。営業担当の皆様が信頼されているおかげで初回の商談から決裁者が出席してくださることも多く、とにかく決まるときは話が早いです。影響力を感じていますね。

石橋　契約の定着率が高い点です。新電力は価格競争が激しく、乗り換えをする方も多いのですが、カード払いの場合、継続率は9割を超えています。支払い方法を振り込みや口座振替に選択している企業様だと通常3割程度が離脱されるので、これは大きな差です。一度カードで支払える手軽さを体感すると、他には移れないというお声も聞きました。ポイントが貯まるだけでなく、経費処理が一元化できることや、支払いサイクルが長くなりキャッシュフローが良くなることも大きな利点です。それらが、高い定着率に繋がっている要因だと考えています。

決済手段の選択肢が広がったことで、営業担当はもちろん、当社の電力販売代理店様からも「提案しやすくなった、商談がしやすくなった」と喜びの声が上がっており、嬉しく思っています。

高垣　アメリカン・エキスプレスの紹介で、当社の営業網ではカバーしきれなかった地方のお客様と接点を持てるようになりました。こういった方々は、通常、「新電力はよくわからない」と話を聞いていただけないことも多いです。しかしながら、アメリカン・エキスプレスの営業担当の皆様がご縁を繋いでくれるおかげで、このような方々とも商談機会が得られるようになりました。前提として、電力会社を一度も変えたことがない方が多いため、競合他社と比較すらされないことが多々あります。しかしながら、アメリカン・エキスプレスに信頼があることにより、スムーズに契約に至るケースが多いと感じます。これは当社としてもインパクトがありました。

石橋　カード払いでの契約数を増やしていきたいと思っています。現在、丸紅新電力全体の契約数に占めるカード払いの割合は、1％ほど。まだまだニーズがあると思っています。例えば、アメリカン・エキスプレスと共同でキャンペーンを実施するなどして、さらなる契約獲得に努めたいと思います。

さらには、当社が力を入れている再生可能エネルギーについても、アメリカン・エキスプレスという支払い手段を加えることが、普及のきっかけのひとつになればと考えています。

丸紅新電力は、地域に根付いた電力販売を行い、電力の地産地消にも取り組んでいます。その際に、全国各地に強固なネットワークを持っているアメリカン・エキスプレスとの繋がりは大きな強みになるはずです。今後も大きな期待を持っています。

編集：井澤梓／カタル

「顧客側も、私たちにもアメリカン・エキスプレスの加盟店になったメリットはかなり多い」と話す、丸紅新電力株式会社営業部課長 石橋様と、法人営業第一チーム 主任 高垣様にお話を伺いました。